よくあるご質問


土地や建物の売買により所有者が変わったときは、所有者を変更するため所有権移転登記を行います。私たち司法書士は、不動産の売買取引が行われる現場に立ち会い、「人・物・意思」の確認を行うなど売主や買主だけでなく銀行などすべての関係当事者の権利が実現するように登記に必要な書類や取引の内容を確認し、登記手続を行います。詳しくは司法書士にご相談ください。


土地や建物の所有者が亡くなったとき、子どもや孫に贈与をしたときは、所有者を変更するため所有権移転登記を行います。相続を証明する戸籍謄本の取得、遺産分割協議書や贈与が行われたことを証明する書類の作成など、何かと面倒で難しい手続も司法書士が代わって行うことができます。詳しくは司法書士にご相談ください。


相続登記をしなければならないという法律上の決まりはありません。しかし少なくとも相続人全員で遺産分割協議を行い、「遺産分割協議書」を作成し、相続登記まで済ませておかれることをおすすめします。

もし何もしないままでいると、次のようなことが起こりえます。被相続人Aが死亡し、A所有の土地建物について遺産分割協議をしないまま、さらに、その相続人である長男Bや長女Cが順番に死亡していくとします。そうすると、この土地建物の相続人は、その長男Bの配偶者と子ならびに長女Cの配偶者と子といった具合に、だんだんと相続人が大勢になっていきます。長男Bと長女Cが存命中に遺産分割協議書を作成していれば別ですが、そうでなければ、この大勢の人たちとの間で遺産分割協議書を作成しなくてはならなくなります。相続人が大勢になれば面識がないのはもちろんのこと、遠方に住んでいたり、成年被後見人(せいねんひこうけんにん)の人がいたり未成年者がいたり、遺産分割協議の内容に全面的に反対する人がいたりなど、遺産分割協議がスムーズに進む可能性が低くなります。

また、この土地建物を売却しようとする場合、あらかじめ相続登記をしておかなければ、買主への所有権の移転登記をすることができませんが、このような遺産分割協議がまとまらない状況では、すみやかに相続登記をすることはできません。つまり、相続登記がきちんと終わっていない状態だと、買主が見つかっても現実的に売ることさえできなくなるのです。このような事態になるのを避けるためにも、相続登記は、できるときに早めに行うのが良いでしょう。なお、相続登記でお困りの際には、ぜひお近くの司法書士までお問い合わせください。


相続をめぐるトラブルは、遺言書がなかったことが原因となる場合が多くあります。亡くなったAさんには子供も直系尊属もいなかったため、遺産を妻とAさんの兄弟が相続することになりました。兄弟の中には死亡している者もいて、その子供が相続人になっており、調べると法定相続人は30人にも達することがわかりました。

このような子供のいない夫婦の場合、夫が生前に「妻に全財産を相続させる」との遺言書を書いておけば、妻は、相続手続で他の相続人に協力をしてもらうことなく全財産を誰に遠慮することなく相続できるのです。遺言とは、自分の考えで自分の財産を処分できる明確な意思表示です。遺された者の幸福を考える上でも、遺言は元気なうちにしっかりと書いておくべきです。


被相続人に相続人がいない場合(いるかどうか明らかでない場合も含む)、被相続人の債権者、受遺者(じゅいしゃ)、特別縁故者(とくべつえんこしゃ)などの利害関係人からの請求により、家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。利害関係人からの請求がない場合は検察官が請求をすることもあります。相続財産管理人選任は2か月公告されます。この間に相続人が現れない場合は債権者・受遺者に対して債権申出の公告を行います。2か月以上の債権申出の期間内に相続人が現れない場合は相続人捜索の公告を行います。6か月以上の公告期間が経過したときに相続人の不存在が確定します。その後3か月以内に特別縁故者からの請求により、家庭裁判所は相続財産の全部又は一部を、特別縁故者に与えることができます。特別縁故者として認められるのは以下の者とされています。(代表例としては内縁の妻や事実上の養子)

(1)被相続人と生計を同じくしていた者
(2)被相続人の療養看護に努めた者
(3)その他被相続人と特別の縁故があった者

特別縁故者がいない場合や、特別縁故者へ相続財産の一部しか与えずに相続財産が残った場合、その財産は国へと帰属します。このように相続人や特別縁故者がいないケースでは財産が最終的に国の所有となってしまいますので、財産を譲りたい人がいるならば遺言書を作成しておくことをお勧めします。なお、司法書士は、この相続財産管理人になることができます。また相続財産管理人選任申立書を作成する業務も行っておりますので、手続がよくわからない方は、お近くの司法書士にご相談ください。


相続人は不動産、現金、株式などの資産だけでなく、借金も相続することになります。そのため、債務の額によっては相続放棄を検討した方がよいでしょう。相続放棄の手続は、相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。なお、3か月では判断ができないような場合には、この期間を延長するよう、家庭裁判所に申し立てることもできます。相続放棄が認められれば、最初から相続人ではなかったものとみなされますので、財産を受け継ぐことは当然できなくなりますが、債務も受け継ぐことはなくなります。

なお、借金を特定の相続人が相続する遺産分割協議を行っても、そのことを債権者に主張することはできません。したがって、遺産分割協議書の中で「私は財産も借金も一切相続しません」と書いて印鑑を押しても、ここでいう「相続放棄」にはならないことに注意が必要です。司法書士は、この相続放棄の申立書や、相続放棄の期間伸長の申立書を作成する業務も行っておりますので、手続がよくわからない方は、お近くの司法書士にご相談ください。


会社や各種法人は、それぞれ下記の特色があります。

1.株式会社の場合、取締役や監査役等の機関設置の要否や役員の最低人数制限
2.設立時に公証人の定款認証の要否
3.出資者の責任が有限責任、無限責任
4.許認可庁の関与の有無
5.残余財産の分配の可否

まずどのような会社や法人を設立したいか、設立の意図や目的を充分司法書士に相談して、設立する法人の種類を決定して下さい。株式会社の場合、取締役会や監査役の設置の有無によって必要な役員の人数が異なります。定款には、どのような機関を設置するのかを規定します。定款の作成、定款認証、出資金の払込・現物出資等それぞれぞれの場面で司法書士がサポートします。詳しくは司法書士にご相談ください。


会社法施行により、新たに有限会社を設立することはできなくなりましたが、既存の有限会社は「特例有限会社」として存続することが可能です。また、有限会社であった時と同様に役員の任期はありませんし、決算公告の義務もありません。特例有限会社は社名(商号)中の「有限会社」を「株式会社」に変更する決議をすれば、いつでも株式会社に変更することができます。登記は株式会社の設立登記と有限会社の解散の登記を同時に申請します。ただし、一度株式会社に変更すると、有限会社に戻ることはできません。メリットとデメリットがそれぞれありますので、詳しくは司法書士にご相談ください。

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